自立、自律した学習者を目指すための学習環境デザイン
自立、自律した学習者を目指す
児童を指導する外国人教師
学習環境をデザインする
学習者を「能動的に学ぶ存在」として捉えながら、学習環境を「活動」「人工物」「空間」「共同体」という4つの要素に分解し、それぞれを結びつけながらデザインしていく考え方を参考にしています(2020 山内)。
授業をデザインする際、どのような活動を生み出したいか、そこにはどのような道具が配置され、どのような場所で、どのような人たちと学び合う場を用意すればよいかということをいつも意識しています。
そして、一人1台子どもが所有しているiPadはさまざまな場面で活躍しています。
個人探究の様子個人探究の学習集団
学びを支えるICT[学びを支えるe-Portfolioのシステム「まなポート」の活用]
SOLANでは、子どもに一人1台セルラーモデルのiPadを配付しています。タッチペンは各自で用意し、2年生からキーボードを使用します。子どもたちは、情報の時間に、年間計画に即して、カメラ、プレゼンテーション、文書作成アプリ等の使い方の学習を行い、教科、プロジェクト、探究等のあらゆる学習で活用しています。
特に学習評価としてICTを活用している事例を紹介します。
SOLANでの学習評価は、独自開発のe-Portfolioシステムである「まなポート」を使います。
探究を始める時、子どもはテーマを作成します。テーマを決めたら、次に学習活動とルーブリックを登録します。「みつける—しらべる—まとめる—つたえる」の中からプロセスを選択し、学習活動とSABC4段階のルーブリックを設定します。最初は、ルーブリックを自分で決めるのは難しいですが、普段の教科学習の中で「何ができたらAで、どこまでできたらSなのか」という合意形成を図ったり、プロジェクト学習で教師が設定したルーブリックを共有したりしているうちに徐々に自身で設定できるようになっていきます。
学習活動とルーブリックを決めたら、次は学習の記録をアップロードします。学習の記録欄には様々な形式のデータがアップロードできます。子どもたちはKeynoteで作成したまとめや発表スライド、発表動画などもアップロードしていきます。ひとつの学習活動を終えたら、学習の振り返りをします。ルーブリックを画面で確認しながら学習を振り返り、SABCの4段階評価で自己評価します。自己評価に対して、教師は評価し感想やアドバイスなどをコメントします。
このように、e-Portfolioは、探究学習での子どもの学びの様子を蓄積し、評価することで、子どもの主体的・創造的な学びを支える支援の一つとなっています。
SOLANでは、学習環境をデザインするという視点から、子どもの主体的・創造的な学びが生まれるためのツールの1つとしてICTを活用しています。
一人1台セルラーモデルのiPad
個人探究で子ども自身が設定したルーブリック
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三宅 貴久子(みやけ きくこ)
学校法人SOLAN学園瀬戸SOLAN学園初等部副校長。鹿児島県出身。鹿児島県の中学校、岡山県の公立小、支援学校を経て関西大学初等部の立ち上げに関わった。その後関西大学の大学院で情報学博士を取得。2020年からSOLANの準備室でカリキュラム開発を担当し個人探究を軸にしたカリキュラム開発に力を注いでいる。